ホームセンターや100円均一ショップなどでも販売されている「洗濯ネット」。毎日のお洗濯に活用されている方も多いかと思いますが、なんとなくデリケートそうな素材のお洋服やランジェリー類だけネットに入れて洗っている、という方も多いのではないでしょうか?
洗濯ネットは、デリケートな素材のお洋服や型崩れしやすいランジェリー類はもちろんですが、バスタオルやフェイスタオルをはじめとしたタオル製品・普段着などの日常使いの洗濯物にもぜひ活用していただきたいアイテムです。
今回は、洗濯ネットの活用をおすすめしたい理由と、洗濯ネットの効果をより発揮させるための正しい使い方・使う上での注意点について詳しくご紹介させていただきます。
洗濯ネットを使うことがおすすめの理由

まずはじめに、お洗濯の際になぜ洗濯ネットを活用することがおすすめであるのか、その理由についてをご紹介していきます。
洗濯物同士の干渉を防ぎ洗濯ダメージを抑える
洗濯機の中には、タオルや衣類・下着類などさまざまな種類の洗濯物が混在しており、それぞれ素材や装飾も異なります。洗濯ネットを使用せず裸の状態で洗濯機内に投入することで、他の洗濯物と干渉し合うため、摩擦によるダメージや装飾等へのひっかかりによるほつれ・穴あき等のダメージリスクが生じ、洗濯物の寿命を縮めてしまいます。
そこで活躍するのが洗濯ネットです。洗濯ネットを活用することにより、洗濯機内での他の洗濯物との干渉を防ぐことができます。
型崩れを防ぐ
洗濯中の洗濯物は、洗濯機の中で四方八方に飛び交います。そのため、裸の状態で洗濯すると、洗濯物によっては大きく形が崩れてしまいます。
そんなときにも便利なのが洗濯ネットです。洗濯ネットに入れておけば、可動領域がネットの範囲内に限られるため、洗濯機内での型崩れを防ぐことができます。
型崩れを起こしやすい衣類や綺麗な形を保ち続けたい衣類にも、洗濯ネットは活躍します。
色移りの防止になる
洗濯の際、他の洗濯物の色が移ってしまったという失敗の経験のある方も多いでしょう。
色移りの原因の一つは、洗濯機内で色味の濃い洗濯物と干渉することで生じます。
洗濯ネットを活用することで、他の洗濯物との直接的な干渉を防ぐことができるため、洗濯ネットは色移りの防止にも役立ちます。
色移りや色落ちの可能性のある洗濯物とは分けて洗うことが一番の対策法ではありますが、難しい場合は洗濯ネットを活用することで色移りのリスクを低減させることが可能です。
ほこりや糸くず・ごみの付着を防ぐ
洗濯物の種類によっては、ほこりや糸くず・ごみの付着が生じてしまうものもあるでしょう。洗濯ネットを活用すれば、ネットがフィルターとなり、他の洗濯物から生じるほこりや糸くず・ごみの付着を防ぐことができます。
また逆に、ほこりなどが生じやすい洗濯物を洗う際にも、洗濯ネットに入れて洗うことで、他の洗濯物へのほこりなどの付着を防ぐ対策にもなります。
洗濯ネットの活用を特におすすめしたい洗濯物の種類

お伝えしている通り、洗濯ネットは日頃のお洗濯の際にとても役立つアイテムです。ここでは、洗濯ネットの活用を特におすすめしたい洗濯物の種類についてご紹介していきます。
繊維がループ状になっているタオルやタオル地素材の衣類
バスタオルやフェイスタオルをはじめとしたタオル地の素材は、タオル表面の繊維が小さな輪っかが連なるような形でループ状になっているものがほとんどだと思います。
そのため、どうしても他の洗濯物とのひっかかりが生じやすく、ほつれの原因となってしまうことも多いです。
そういった事態を防ぐためにも、タオルやタオル地素材の衣類などには、洗濯ネットを活用することをおすすめします。
薄手の素材やニット素材などのデリケートな素材の衣類
薄手の素材やニット素材など、デリケートな素材の衣類にも洗濯ネットの活用はおすすめです。
洗濯ダメージに弱い衣類も、洗濯ネットに入れることで直接的な洗濯ダメージの加わりを防ぐことができるため、あんしんして洗濯することができます。
ボタンやファスナー、付属物や装飾が多い衣類
ボタンやファスナー、付属物や装飾の多い衣類は、ひっかかりなどが生じて他の洗濯物にダメージを加えてしまう恐れがあったり、付属物や装飾が外れてしまうなどといったリスクが考えられます。
洗濯ネットに入れて洗うことで、そういったリスクから回避することができるため、ボタンやファスナー、付属物や装飾が多い衣類にも、洗濯ネットを積極的に活用することをおすすめします。
パーカーやパンツに紐がついているタイプ・絡まりやすい衣類
紐は特に他の洗濯物と絡まりが生じやすく、洗濯ダメージの原因となりやすい素材です。
パーカーやパンツに紐がついているタイプ・その他、絡まりが生じやすい素材などが使われた衣類にも、洗濯ダメージを防ぐため、洗濯ネットの活用をおすすめします。
洗濯ネットの正しい使い方

洗濯ネットの使い方は、ただ洗濯ネットに入れるだけで良いと考えている方も多いようですが、実際はそうではありません。ここでは、洗濯ネットの正しい活用方法についてご紹介していきます。
1枚の洗濯ネットに対して1点以上の洗濯物を入れないようにする
複数枚の洗濯物を1枚の洗濯ネットに同時に入れると、ネットの中で洗濯物同士が干渉しあうため、ネットに入れない状態と結果的に大差ない形となってしまいます。
洗濯ネットを使う際は、1枚の洗濯ネットに対して1点以上の洗濯物はなるべく入れないようにしましょう。
洗濯ネットの大きさは入れる洗濯物に合ったサイズのものを利用する
洗濯物に対して洗濯ネットが大きすぎると、洗濯ネットの中で洗濯物が暴れ回ってしまいます。また逆に小さすぎても、ネット内が窮屈で干渉が起きてしまったり、十分に洗剤や柔軟剤が行き渡らない・すすぎが十分に行われないことの原因に繋がります。
洗濯ネットの大きさは、入れる洗濯物に合った適切なサイズのものを利用するようにしましょう。
洗濯ネットに入れる際は綺麗に折り畳んだ状態で入れる
洗濯ネットに洗濯物を乱雑に入れた状態で使用すると、洗濯機内で干渉が生じてしまうため、せっかく洗濯ネットに入れて洗ったのにもかかわらず、結果的に洗濯ダメージや型崩れが生じてしまう恐れがあります。
洗濯ネットに入れる際は、しっかりと洗濯物を畳んだ状態で入れるようにしましょう。
汚れが目立つ部分を外側にして入れる
洗濯ネットに入れることで、通常の洗濯よりも洗濯時に受けるダメージは低減されますが、その分受ける洗浄力も通常に比べると穏やかな形となります。
しっかりと汚れを落とすためにも、洗濯ネットに洗濯物を入れる際は、汚れが目立つ部分が外側にくるような形で入れるようにしましょう。
付属物・装飾のついた衣類は裏返しにして入れる
付属物や装飾のついている衣類は、洗濯ネットの破れや、ひっかかりによる破損に繋がる可能性もあります。
そういった事態を防ぐためにも、洗濯ネットに入れる際には裏返しにして入れるようにしましょう。
ボタンやホック・ファスナーは全て止めた状態で入れる
ボタンやホック・ファスナーは、洗濯ネットの網目にひっかかりやすい素材です。
洗濯ネットの破損や洗濯ネットからの飛び出しを防ぐためにも、ボタンやホック・ファスナーは全て止めた状態で入れるようにしましょう。
洗濯ネットを使って洗濯する際に気をつけたいポイント

洗濯ネットを使ってお洗濯する際に気をつけていただきたいポイントもいくつかございますので、ご紹介いたします。
洗濯機のモードは手洗いモードを使用する
洗濯ネットを使ってお洗濯を行う際には、極力、手洗いモード(おしゃれ着モードなど、洗濯機機種によってモード名称は異なります)を使用してお洗濯することをおすすめいたします。
洗濯ネットは、洗濯ダメージの加わりを極力抑えたい洗濯物に使用する場合がほとんどだと思います。
洗濯ネットに入れることで、裸の状態で洗濯するよりも洗濯ダメージの直接的な加わりは防ぐことはできますが、他の洗濯物との間接的な干渉は避けることはできません。
より大切な洗濯物を守るためにも、洗濯ネットの活用に加え、水流や水圧のやさしい手洗いモードを使用して洗濯することをおすすめします。
洗剤は液体洗剤を使用し粉末洗剤の使用は避ける
洗濯ネットを使用する際のお洗濯に粉末洗剤を使用すると、ネット内の洗濯物に洗剤が行き渡らず、溶け残りや洗い残しが生じてしまうことがまれにあります。洗濯ネットを使ってお洗濯を行う際には、粉末洗剤の使用はなるべく避け、液体洗剤を使用するようにしましょう。
粉末洗剤を使用する場合は、一手間かかりますが、予めお湯などで溶かしてから入れるようにすると溶け残り等の心配がないため良いでしょう。
大量の洗濯物と一緒に洗わないようにする
いくら洗濯ネットに入れていたとしても、同時に洗う洗濯物の量が多いと、洗濯機内が窮屈な状態で洗濯が行われるため、洗濯物同士の干渉による洗濯ダメージを受けてしまいます。
洗濯物の量が多い際は、一度に一気に洗うことを避け、複数回に分けて洗う・素材ごとに分けて洗うなどして、洗濯物への洗濯ダメージが加わりにくい形で洗濯を行うように心がけましょう。
洗濯ネットのファスナーはしっかりと閉めた状態で使用する
洗濯ネットのファスナーをしっかり閉じていないと、洗濯機内でネットの中から洗濯物が飛び出してしまったり、他の洗濯物がひっかかるなどしてせっかくネットに入れたのにもかかわらずダメージが加わってしまうこともあります。
洗濯ネットのファスナーはしっかりと最後まで閉めた状態で使用するよう注意しましょう。
乾燥機を使用する際はネットから取り出す
洗濯ネットに入れたまま乾燥機にかけてしまうと、乾燥の温風が当たる場所がまだらとなり、十分な乾燥効果を得られないことがあります。
洗濯乾燥機を使用する場合は、必ずネットから取り出した状態で使用するようにしましょう。
洗濯ネットに破れなどが生じた場合は使用をやめ新しい物を購入する
洗濯ネットに破れなどが生じていると、ネットから洗濯物が飛び出したり、破損箇所からほつれや引っかかりや想定外の摩擦が加わったりと、様々なダメージリスクが伴います。
破れなどが生じた場合には、ただちに使用するのをやめて、新しい洗濯ネットに買い替えるようにしましょう。
洗濯ネットを上手に活用しましょう

洗濯ネットは、毎日のお洗濯に役立つ非常に便利なアイテムです。デリケートな素材のお洋服に使用する方は多いかと思いますが、実はバスタオルやフェイスタオルなどの洗濯物も、洗濯ネットを使用することで品質劣化を防ぐのと同時に本来の機能性を存分に発揮させる効果が期待できます。この機会にぜひ毎日のお洗濯に洗濯ネットを取り入れ、上手に活用してみてくださいね。