タオルをすべて同じブランドで統一してみたいけれど、なかなかできない。
SWWOCのタオルを作ると決める前、こんな思いを抱えていました。
「一気にまとめ買いすると値が張る。」
「既存のタオルを取り換えるにはもったいない気がする。」
タオル統一に向けてのハードルはいくつかありましたが、インタビューを重ねた結果、おもに価格と処分する罪悪感の2点が、解決すべき課題であると思われました。
今回は、後者の「罪悪感」をどうやったら解消できるのかを考えながら、
タオルの替えどきや活用方法についてご紹介していきます。
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交換の目安は「洗濯30回」?
自宅で自分や家族だけが使うバスタオル。
明確な「捨てどき」がわかりづらい、というお話を聞きました。
1枚のタオルにつき洗濯30回が交換のタイミングとする説があり、ホテルなどで使用されているタオルもこの目安に交換しているところが多いようです。

これはいわゆる賞味期限みたいなもので、表示されている保存方法に従い正しく保存した場合に美味しく食べられる期限、つまり期限が過ぎても食べられなくなるわけではないということ。
ローテーションする枚数や家族の人数によっても変わってきますが、たとえば12枚のタオルを家族4人で1日に1人1枚使っていくと、90日でその寿命がやってくることになります。一般的な家庭でここまで厳密な基準を設けるのは少し現実的ではないかもしれませんね。
気持ちよく使うマイルールをつくろう
30回を超えても使い続けることはできますが、さらに洗濯を繰り返していくとパイルや繊維そのものが傷むことによってどうしても使用感が悪くなってしまいます。
お手入れや洗濯の方法によって劣化のスピードはさまざまですが、使い古したタオルには、以下のような変化が起こります。
・肌に触れるとゴワゴワする
・生乾きのような臭いがする
・なんとなく色あせた感じがする
・ポツポツとした黒ずみが見える
肌触りの変化は繊維の劣化、臭いと見た目の変化は雑菌やカビの繁殖によるものです。この状態のタオルを使って顔や体を拭いてしまうと、肌荒れなどのトラブルが発生する原因になることも。
こうした兆候がみられたら寿命、と判断するのも良いでしょう。

そうなると、できるだけトラブルの原因があらわれる前に交換したいもの。
あるお宅では、1年にこの日と決めて一気に取り換えているそうです。年末に処分し、元旦に新しいタオルで1年を迎える。そんな習慣を設けてみるのも素敵ですね。
厳密な基準がないのであれば、毎日の洗濯サイクルをうまくまわせる枚数を必要なぶんだけ、心地よく使い続けられるようなマイルールを設けて運用していくのがよいのではないか、と私たちは考えています。
(ずっと劣化せず使えるタオルの開発、というのは今後の課題です…)
使い古したタオルの活用方法(1)リメイクして使う
さてタオルを交換しようと思ったとしても、ゴミ箱にそのまま捨ててしまうというのは少し気が引けます。
そういった場合に自宅でできる、古いタオルの活用方法があります。
もっとも気軽にできるのが、使い捨ての雑巾やウエスにすること。
・換気扇など頑固な汚れの掃除
・揚げ物をした後の油を吸わせる
・ベランダの手すりや窓拭きなど屋外の掃除
など使いみちはさまざま。
洗濯しても落ちづらいような汚れの掃除には、使い捨て雑巾のストックがあると便利です。
作り方は使いやすいサイズにカットするだけ。
しかしハサミで切ると、ボロボロと糸くずが落ち余計に散らかるという悲惨な事態に。縫って端の処理をするのも良いですが、その労力を思うとなかなか腰が上がりません。
そこでおすすめなのが、手でタオルを裂く方法。
(1)ヘム(タオルの耳の部分)のみをハサミで切る
(2)布の部分は一気に手で勢いよく裂く
この2ステップで完了。
種類によっては手で裂くのが難しいものもありますが、ハサミを使うよりも圧倒的に糸くずが少なくなります。

その他の活用方法としては
・クッションの中綿代わりに
・ペット用のタオルや布団に
・看病時のシーツや枕カバーとして使い捨て
など、活用アイデアはたくさんありそうです。
違う役割を与え、ものの役目をとことん全うさせるということ。そのために多少手間がかかったとしても、その行動は非常に尊いことです。
使い古したタオルの活用方法(2)リサイクルや寄付
とはいえリメイクをするにも限界があります。
例えばウエスを作るとなると、なかなかの量ができあがります。そして新たに生まれるのが、時間をかけて大量のウエスを作り、多くない出番のためにそれらを所有し続けるのか、という問い。
そんなときにまず確認してほしいのが、お住まいの地域で資源ごみの対象となるかどうか。
意外と知らない方が多いのですが、古着やタオルなどの古布は、資源ごみとして出すことができます。回収された古布は、工業用のウエスや建築資材にリサイクル、寄付してリユースするなど有効活用されます。
※回収の基準や用途は地域によって異なります

さらに、資源ごみで出すという選択肢が取れない場合、個人でも寄付をおこなうことができます。
寄付を受け付けている団体は複数ありますが、家庭でのリメイクに近い使い方や、海外の必要としている方々に送られることが大半。動物愛護団体を選んで寄付することもできます。
とくに新品のものは重宝されるため、粗品でもらったタオルを使わない場合などは、寄付との相性が良さそうです。
また、寄付をするにあたり心に留めておいてほしいのが、善意による寄付が引き起こしてしまう問題もあるということ。
例えばファストファッションの大量消費によって、寄付された不要な衣類でアフリカにはゴミの山ができている、というニュースが話題になりました。
ファッションとは、見た目だけではなく生き方やスタンスを含めて表現されるもののはず。
日々の暮らしも同様に、本質的な豊かさというのは、無闇に贅沢な消費をすることとは結びつかないと考えます。
タオルに関しては現状、衣類よりも好みの影響が少なく使いみちも多いため、必要以上の寄付が行われているという実態はないようです。
とはいえせっかく寄付するのであれば、望んだかたちで活用されているかどうかまで意識すると、きっと得るものも多いことでしょう。
私たちがサポートできること
このようなことを一通り考えたのち、SWWOCでは希望された方に対し、不要になったタオルをスムーズに寄付できる仕組みをつくることにしました。
寄付の流れはこのような形。
(1)商品と一緒に寄付の案内をお届け
(2)届いた箱に寄付したいタオルを入れる
(3)配送業者に集荷を依頼し、回収してもらう
不用品を回収し、必要な方に寄付する取り組みをされている団体にご協力いただき、このような仕組みを導入できました。
お送り頂いた古いタオルは、国内外の福祉施設等へ寄贈されます。
もちろんこれが絶対的な正解だとは思っておらず、まだ答えが出せていない部分もあります。
どうすればタオルを統一し、心地よさを感じてもらうことができるか。
私たちにできることは、そのために必要な条件をそろえ、お客様に納得して選んでいただくことだと考えます。
ブランドのあるべき姿を追い求め、お客様の声を反映しながら、これからもアップデートを続けていきます。
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使う瞬間だけではなく、しまうときも。
そして手放すときでさえも気持ちがいいタオルブランドを作るため、今後も取り組んでまいります。
5月29日(金)オンラインストアをオープンしました!